イラクリオン (クレタ島) [ギリシャ]
■ Iraklion
ギリシャの南端に位置するクレタ島商業の中心地である都市、イラクリオン。
クレタ島は、ギリシャ神話ではゼウスの生まれた地となっていて、イラクリオンの地名の由来は、ギリシャの英雄ヘラクレス。歴史としては、青銅器時代中期にエーゲ海の島々との交流で栄え、ヨーロッパ最古の”ミノア文明”を生みました。クノッソス全盛期には外港として栄え、その後はアラブ人の占領に始まり、ビザンチン帝国、ヴェネチアに支配されてきました。
クレタ島へは、サントリーニ島から高速船で1時間30分ほど。
船は30分ほど遅れて20時くらいに港へ到着。すっかり辺りは真っ暗になっていました。
- 届けてくれた高速船にお別れ -
イラクリオンは新市街と旧市街に分かれています。多くのホテルやレストラン、観光名所等は旧市街にあり、短期滞在は旧市街だけで充分用が足ります。
□旧市街
この街はヴェネチア共和国の450年にも渡る支配下にあったため、至るところに城壁が残っています。
メインストリートにある教会では、結婚式が行われていたようです。
- 教会前 - - 飾られたベンツ -
●ヴェニセルー広場 - Plateia Venizelou -
噴水を囲むように、レストランやカフェが並んでいます。
- モロシニの噴水 - - タウンホール前 -
1628年にヴェネチア人が造ったモロシニの噴水。噴水を支えているライオンは14世紀のものだそうです。
広場より25アウグストゥ通りを見ると、タウンホールが見えます。タウンホールはヴェネチア時代は貴族達の社交場だったそうです。
●25アウグストゥ通り - 25 Augoustou -
メインストリート。通りの終点は海に面し、オールドハーバーがあります。
この日は日曜だったので開いている店もなく、通りはガラーンとしていました。
●オールド・ハーバー - Old Harbour -
通称「ヴェネチアン・ポート」で16世紀に建てられました。左奥にみえるのはヴェネチア時代の要塞。小さな港なので中・大型船は入港できません。
要塞側より、旧市街の眺め。
- 要塞側からの景色 - - 要塞の反対側、ヴェネチア時代の兵器庫 -
●ヴェネチア時代の要塞 - Venetian Fortress -
トルコ軍の勢力が強まった16世紀に、城壁が強化されているそうです。
ここでもネコが集会中。ジーっと眺めていると、「餌!?」と思われたのか、一匹のネコが近づいてきてジーと見返されました。スミマセン、何も持参してません・・・
ここの堤防は先まで歩いて15~20分はあるほど長く、地元の方が散歩していたり、走っていたり、釣りをしていたりしてました。散歩に来ていた方が、向かいにある島は、ここの堤防から見る角度がワニに見えると教えてくれました。
左がしっぽ側で、右が頭!?
近くの空港から飛び立つ飛行機が、オールドハーバーの真上を飛んでいきます。翌日は、上からここを見下ろすんだと思うと、少し寂しくなりました。
◎考古学博物館 - Heraklion Archaeological Museum -
石器時代からローマ時代までの出土品が展示されています。特に、クレタ島に起こったミノア文明のほとんどの遺産がここに収めされてあり、クノッソス宮殿の修復された壁画もここにあるため、歴史好きなら外せない場所です。
●「蛇女神」の像 - Faience Figurines of the Snake Goddess -
有名なミノアの像で、クノッソス宮殿の宝庫にあった櫃の中より発掘。一番左で高さ約34cm。
●フェストスの円盤 - Phaestos Disc -
紀元前約1600年のもの。直径16センチの円盤の両面に象形文字が螺旋状に刻まれていて、まだ解読されていないところが興味深い。
●牛頭リュトン - Bull's Head Rhyton -
土台:凍石 / 目:水晶 / 角:金箔塗り / 鼻の周り:真珠層
紀元前16世紀のもので、クノッソス小宮殿より発掘。ミノア文明を特徴付ける雄牛信仰の象徴で、雄牛の頭をそのまま酒杯に。宗教的な儀式の際、神に供えるワインを注ぐのに使われた杯。
●紀元前1500-1450年ザクロス宮殿の出土品。(水晶のリュトンと彩色大理石の壷)
水晶のリュトンは、首の根元にある水晶リングには金箔を施した象牙の装飾。杷手の数珠玉は青銅の針金で繋げられています。
●巨大双斧
●人より大きな壷(私の目線で、取っ手の下あたりです。)
●大鍋
何人分の鍋で、どんな料理がされていたのか・・・ ちょっと楽しそうです。
たくさんの大きな壷、そして斧に鍋、この時代の方は大きなものを作るのも得意だったんですね。
●何だか微笑ましくなる数々
○お祈りのかたち
お祈り①
バンザーイでも、ビックリしちゃったーっでもなく、神を讃えています。
ブランとした足元が気に入ってしまいました。
お祈り②
敬礼!ではなく、神を讃えるお祈りのポーズその2です。
崇拝者の青銅像で、紀元前18世紀のもの。
○楽しそうな出土品
なんだか楽しそうで中に入りたかったです。 ガオーな感じでした。
エヘヘ① エヘヘ②
●クノッソスの修復された壁画
○クノッソスの至宝、「女王の間のイルカ」
○入口の行列画
○「牛の上のアクロバット」
●アルカイック時代の出土品
この時代の特徴的なクーロス像に似た石造。独特な空間をかもし出していました。
○壁の装飾、うけ口のライオン。
○部屋と部屋の仕切りの上
●古代ヘレニズム期、ローマ期の彫刻
○大理石像
○ローマといえばモザイク
なぜか親近感を抱かされるモノが多いミノア文明人の出土品類。そして見応えのある展示物の数々。すっかりミノア人に魅了され、外に出た時には足を動かすのが辛いほどになっていました。
○イラクリオンでの食事
ずばり、グリークスペシャル。この一皿でギリシャ料理の基本をマスターできる便利なプレート。
時計回りで、フライドポテト・煮込んだ肉・ドルマーデス・サジキ・サラダ・ハンバーグ・ムサカで、真ん中が、スタッフドトマト。お腹いっぱいでした・・・
ギリシャ代表的なお酒。
- ウゾ -
イラクリオンはクレタ島の首都でありながらも、時間の流れは他の島と同様ゆっくりしています。
このゆったり、まったりとした時間の流れ方が、私にはツボです。そして、日本人の味覚にも合うギリシャ料理☆クレタ島の東部には素敵なリゾート地もあるので、次回訪れる時は、もう少し島を探索してみたいです。
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
by 履歴書の見本 (2014-06-07 10:57)